2021/12/15 04:46

和食の道具として、食べるにも調理するにも必要なものといえば「箸」です。古代、日本人は手食で食べていましたが、天皇が神事を行う際、神へ食べ物を捧げるのに直に手で触れないようにするために、最初の箸が登場したと言われています。それは折箸で、トングのような形状でした。神と人をつなぐ道具として誕生した箸を食事に使い始めたのは、遣隋使小野妹子一行が持ち帰った箸を、朝廷の供宴に採用した聖徳太子とされています。
繊細な日本料理が生みだされてきた背景には、箸の存在も大きかったのかも知れません。料理店で出される箸では、吉野杉で作った両端の細い利休箸で、割り箸ではないバラのものが高級とされています。繊細なお料理には、先が角で細くて軽い竹箸がいいと思います。正直なところ、箸は消耗品です。従って「日常箸」と特別な日に使う大切にしたい「ハレ箸」を使うい分ける事をおすすめします。