2022/06/22 04:53

 日本人は、箸に始まり箸で終わる唯一の民族です。生まれてまもなくお食い初めでお箸を使い、三度の食事に箸を使い、葬儀では骨をお箸で拾います。 一般に塗り箸の寿命は、約1年と言われていますが、折れて使えなくなった時、あるいは良いものを見つけた、もらった場合など、使わなくなるまで使う方がほとんどだと思います。つまり,使わなくなるまで一膳のお箸を使い続けるのが一般的だと思います。
 日本の漆器は早くから世界的名声を博し、漆器を総称して「ジャパン」と呼ばれるまでになっています。奈良時代、唐から伝えられた漆技を基に、日本独自の美的感覚で漆工技術を確立しました。この技術は、京都に受け継がれ、蒔絵の技法が発達しました。 京塗、京蒔絵とも呼ばれる京漆器は、独自の装飾技法の確実な踏襲、そして洗練された美意識において、特に高級品分野では他産地の追随を許しません。優雅なデザインとその繊細な仕上がりが特徴です。
 『箸や楓』は、京漆・蒔絵職人が丹念に一膳一膳ていねいに描いたお箸も、晴れ箸の一つとしてふさわしいと考えています。 『箸や楓』の晴れ箸をハレの日にお使い下さい。
写真のお箸は「風神雷神」あいあい箸です。